Opal Breeze Thicketは創業以来、グラースの農家から直接原料を仕入れている。市場や仲介業者を経由しない。この方法は手間がかかるが、毎年の収穫状況を直接確認でき、品質の変化に早く対応できる。調香師Céleste Morinが、直接調達の実際を説明する。

グラースとはどんな場所か

グラースはフランス南部、コート・ダジュールの内陸に位置する小さな町で、十七世紀から香水原料の産地として知られている。チュベローズ、ローズ・ド・メ、ジャスミン、ネロリ。これらの花は、グラースの石灰岩質の土壌と地中海性気候の組み合わせで特有の香りを持つ。同じ品種でも、エジプトやモロッコで育てたものとは香りの構造が違う。

直接取引の実際

毎年二月、Célesteはグラースを訪問する。農家と今年の生育状況を確認し、収穫量の見通しを立てる。契約は口頭ではなく書面で、価格は市場相場ではなく農家との直接交渉で決める。収穫が少ない年は量を減らすことを受け入れる。その代わり、農家は品質を落とさない。この関係が五十年続いている。

収穫年による香りの変化

同じ農家の同じ畑でも、その年の気候によって原料の香りは微妙に変わる。雨が多い年のチュベローズは甘みが増し、乾燥した年は青みが強くなる。調香師の仕事のひとつは、この変化を配合の微調整で吸収することだ。骨格は変えず、各成分の比率をわずかに動かす。完成した香水が毎年同じ印象を持つように。

なぜ市場経由にしないのか

市場を経由すると、産地の情報が不明確になる。「グラース産」と表示されていても、実際にはモロッコやエジプトで育てたものが混入していることがある。直接取引では、農家の名前と畑の場所を知っている。それが配合の再現性につながる。コストは高くなるが、それ以外の方法は考えていない。

グラースの原料について詳しく知りたい方は、月一回のワークショップへ。実物の原料を手に取りながら説明します。